猛烈<MOHRETSU>::あの時の匂いがわかる人たちのためのミュージック&サブカルチャーWEBマガジン

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特撮の匠:
河崎実監督インタビュー
「電エース〜ハンケチ王子の秘密〜」の秘密

ヅラをブーメランのように投げ飛ばし、悪いやつらを退治する武器の名前が「モト・ヅラッガー」。そんな刑事が主人公の映画がある。 その名も『ヅラ刑事』。ウルトラセブンを御存知の方は、この映画を見てさぞ度肝を抜かされた事だろう。この映画は現在『日本以外全部沈没』で日本中を真のパロディ映画地獄に陥れたカルト映画界のカリスマ的存在としている河崎実監督が、『いかレスラー』や『コアラ課長』等に続く“かぶりものヒーロー”シリーズとして送り出した傑作だ。最近はそのTV版も放映され、ますます勢いにのる河崎監督。そのルーツは自身の商業デビュー作『地球防衛少女イコちゃん』シリーズや伝説の初期特撮作品『エスパレイザー』でも垣間見られるように、言わずもがな変身ヒーロー・モノ。なかでも書籍まで刊行するほど造詣が深いのが『ウルトラマン』で、そのこだわりぶりはいうまでもなく、ハンパじゃないのである。その監督が次々に世に送られるウルトラマンシリーズに限界を感じ、自らの手で’89年に誕生させたヒーローが”電エース”だ。
「気持ちよくなると、身長2000メートルの巨大ヒーローに変身する」というモチーフを武器に18年以上も続くシリーズの中でも今回、北海道&九州の大規模ロケを敢行し、「ミュージカル版・テニスの王子様」の斎藤工、「仮面ライダー555」の加藤美佳等、豪華出演陣で固めた作品がこの『電エース 〜ハンケチ王子の秘密〜』である。
これまでにないシニカルで掟破りなヒーロー像や、1話が1〜2分で終了してしまうという独特のテンポがマニアの心をくすぐり、一部(?)で人気爆発の作品だ。そんな河崎監督に映像の世界へのきっかけや電エース誕生秘話等を直撃インタビューした。

実相寺監督作品を見てスカイドンみたいな、何でもありな物作っていいんだ、と



- そもそも監督が映像の世界に入ろうと思ったきっかけは何だったんですか?

河崎実監督(以下、河崎):俺が育った時代は『ウルトラマン』を筆頭に特撮怪獣ブームがあって、なかでもやっぱりさ、『ウルトラマン』に憧れて育ったこともあって、そんな映像が作りたかったのがきっかけといえばきっかけだね。特に実相寺監督作品には魅かれるものがって、あれを見て”スカイドン”みたいな、何でもありな物作っていいんだ、と。

- やはりそこはどうしてもウルトラマンだったと?

河崎:セブンもいいけど、 やっぱりウルトラマン。ウルトラマンがすべての始まり。

- そのウルトラマンシリーズでは、ウルトラマンではありませんが脚本も担当されたとか。

河崎:ああ『ウルトラマンティガ』でね。一本だけ(笑)。

- 監督はCMをやっていた時代もあったとか?

河崎:そういう時期もあったね。某代理店系列の会社でCMプロデューサーやってたんだけど、すぐ辞めちゃった(笑)。

- 最近『日本以外全部沈没』のヒットで河崎監督で知った方が多いと思うんですが、「猛烈」の世代の人は『地球防衛少女イコちゃん』の河崎監督といった方が有名だったりするんですが。

河崎:そうかもしれないね。それこそテレビのドラマからビデオスルー(映画館で流さずすぐにビデオ販売する作品)まで色々やってきたんで(笑)。(イコちゃんを)観てましたと言われれば、それはそれで嬉しいですね(笑)。それからソフト・オン・デマンドの全裸シリーズでお世話になった人(!)もいるだろうね。あれ考えたの、俺だから(笑)。


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- では電エースが誕生した経緯を教えてください。

河崎:最初にバンダイ制作の『電影帝国』っていうビデオがあって、そこで発表したのが最初。一回が一分で終わる、効果音も口マネで、っていう作品。その後、関西テレビのスペシャルでもやったし、色々な所で展開していったんだよね。

- やっぱりウルトラマンがベース??

河崎:あの頃のウルトラシリーズってどうも面白さが感じられななかったんだよね。この間もウルトラ兄弟が出てくる映画が公開されたけど、ハヤタ隊員やモロボシ隊員を出したりして古くからのファンが喜んだのはいいんだけど、本編がね。 それに今からウルトラマンを作ろうとしても、すでに色々な制限があるじゃない。 そこでもっと面白い“ウルトラマン的な”ヒーローを作ろうと。

気持ちよくなって変身するヒーロー



- 電エースはヒーローなんですけど、親しみが持てますよね。

河崎:別に道具を使って変身するわけじゃなく、ビールを飲んだり、女に抱きついたりすると 気持ちよくなって変身する(笑)。結構いい設定でしょう?だから色々ストーリーが展開出来るですよ。たとえば怪獣が襲ってきて、 ビールを買おうと自販機にお金を入れるんだけど、11時過ぎだから買えない、なんてね(笑)。

- では、この”ハンケチ王子の秘密”を撮影した経緯は?

河崎:GyaOが予算を出してくれたから(笑)。それは冗談ですけど。取りたかったんですよ、電エースが。単純にね。それに今風のタイトルを付けてね。

- なかでも特撮ファンにはたまらない東宝ビルトの撮影所での死闘(?)、楽しく拝見させてもらいました。

河崎:あの撮影所もなくなるからね。

- そうなんですか?あの撮影所の昔の風景の写真が劇中にありましたが、あれは非常に今と良い対比になっていると思うんです。あれはどなたが撮影されたのですか?

河崎:あれは俺が小学校の時に撮った写真だからね(笑)。よくとってありましたよね、ほんと。そういう(愛情や)思いがないとね、こういうものは出来ないですよ。でもホント疲れたな、今回なんか20本やってるんだもん。しかも、土産を買っているだけの回とかね(笑)。がく然とするでしょう?

- 今回は何日くらいの撮影期間でしたか?

河崎:今回も、一週間です!きついですよ!2日で北海道行って、一泊二日で。あと2日は鹿児島。結構ギリギリだったですよ。結構予算があるな、って言ったけど、あっという間ですよ。すぐ無くなっちゃうよ。でも行って良かったな、と。あの屈斜路湖と池田湖はね(笑)。あれ、そのままドキュメンタリーだから(笑)。だってうなぎがいるんだもんね、あれがホントのイッシーなんですよ、2メートルくらいのうなぎ(笑)。
<イッシーは現在、冗談抜きで巨大うなぎ説が一番有力だそうだ>

見どころはイッシー。それと土地土地の戦隊の人



- 見どころは沢山あると思いますが、監督として絶対見逃さないで欲しいというシーンはありますか?

河崎:やっぱり、イッシーですよ!池田湖のイッシー!実は、うなぎ(笑)。あとその土地土地の戦隊の人(ローカルヒーローと呼ばれている)が出ているので、この人達も見物ですよ。それからイケメンの斉藤工(ミュージカル「テニスの王子様」、ドラマ「BOYSエステ」、「フルスイング」等出演)が出ているのが売りで。それで買ってくれ、と(笑)。

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- 製作中にとんでもに事件とか、アクシデントとかはありましたか?

河崎:いやもう楽しいだけですよ。そういえば北海道に行った時、夜、ホテルに泊まって宴会の会場に「電エース御一行様」って書かれてあって(笑)。なんか、電気屋か、って感じでしたけど。大笑いしましたよ。北海道は結構寒くて、大変だったんですけどね。やっぱり屈斜路湖とか凄いですよ、絶対なんかいそうな雰囲気ですから。でも、いなかった(笑)。ずっと(カメラ)回してたんだけどね。。。あと御土産物屋があるっていうのが良いよね、あっちは。ゆる〜い感じがして(笑)。それで、そこのお土産を買ってくる。最後の1分間(御存知超高速なエンディングのスタッフロールの部分)のためにね(笑)。

- 今回のエピソードは実話がかなり多いとの事ですが。。

河崎:酒井(一圭)ってヤツがね、ホントにもうけ話に騙されたんですよ(笑)、あのガオレンジャーの。ホントに200万取られて、それは実話。それそのまま使ったんだけどね。でもそういうの大事なんですよ、実話が一番面白いので。「巨人の星」でもね、ホントに巨人ー阪神戦あった事を、ストーリーに取り入れてやっていますもんね。王がデットボールくらって、すぐ後に長嶋がホームラン売ったとかね。俺、実話が好きなんだよなぁ。
そういう意味でも、電エースはもっと売れて欲しいんですよねぇ。みんな知らないからなぁ。結構見た人は面白言っていってくれるんですけど。作りましょう、と言ってくれる方も結構いるんですよ、安いから(笑)。 映画作ると思ったら、安いもんですよ、製作費MAX○○○万だし(笑)。安いよね。これ、ロングラン商品なんで(笑)。

- だから電エースの面白さを皆さんにもっと伝えましょうよ!

河崎:有り難うございます(笑)。

- ところで電エース18年以上の歴史の中で快挙と言っても過言ではないのですが、今回電エース物のDVDが立て続けにリリースされますが。。。

河崎:『本家電エース』(ポニーキャニオン)には、ショコタン(中川翔子)も出ているからさ。しかもヒロインだからね。でもみんな(出ている事)知らないから(笑)。森下悠里ちゃんが出ているのもあるし。

- 今後監督にこのWEBマガジン『猛烈』で、連載やらドラマやらをやって頂こうという企画が上がっていますが。。。

河崎:いいじゃないですか。森下悠里ちゃん主演で、一本やりましょうよ。ビール飲んで気持ちよく女の子だから、ビアレディなんて、ね。彼女巨乳ですから、胸が揺れて変身!なんてどうですか?胸でビンタするとか(笑)。

- 監督、一応公共の場ですから。。。。

河崎:ギリギリですから(笑)。ギリギリがいいんですよ。ラス・メイヤー的にね。中野貴雄に脚本頼んだりして(笑)。

- あと、ウルトラマンロビン(円谷プロ公認プロレスラー)も是非出してください。

河崎:あ、尾内くんね。10年以上前に会いましたよ(笑)。ウルトラマンよりも、今は電エースですよ(笑)。やっぱりウルトラマンはね、ウルトラマンエース以降は、越えられない一線があるんですよ。電エースはロングラン商品ですから(笑)。

- わかりました。是非、うちの連載企画も宜しくお願いします。有り難うございました。


電エース 〜ハンケチ王子の秘密〜

DVD絶賛発売中!!!


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「いかレスラー」「コアラ課長」など珍作映画を連発する、GyaOジョッキーでもお馴染みの河崎実監督が18年間撮影し続けるオリジナル・キャラ「電エース」の最新作が遂に登場!気持ちがよくなると全長2000メートルの超人「電エース」に変身し怪獣と戦う主人公・電一(でんはじめ)の特撮ショートギャグドラマ!。今回は、一が日本縦断UMA探検を敢行!しかし、そこに迫り来る怪獣たち、UMAの謎、女の罠・・・ハンケチ王子の秘密とは!?

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告知:

1月12日に池袋・新文芸坐で河崎監督セレクトの「バカ野球映画特集」!!!
池袋・新文芸坐にて
1/12(土)〈第5回 奇想天外シネマテーク〉トークショー決定!!!
すっかり名物企画となった深夜の映画教室〈奇想天外シネマテーク〉。今回は“狂った野球映画”と題して野球映画&長嶋茂雄ファン垂涎の4作品を上映します。上映前にはおなじみ唐沢俊一さん(作家)と、選者でもある河崎実監督のトークショーも決定。笑いと驚きの夜になりそうです。

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LinkIcon河崎実の道楽劇場


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プロフィール

河崎 実


映画監督。1958年、東京都原宿生まれ。明治大学在学中から8ミリで特撮映画を製作。その後、CMプロデューサーを経て1987年にオリジナルビデオ『地球防衛少女イコちゃん』でプロデビュー。以降、漫画原作の映像化やお色気特撮ものを手がけ、2004年に『いかレスラー』でブレーク。2006年には『ヅラ刑事』『コアラ課長』『日本以外全部沈没』などが公開され、いずれもスマッシュヒットを記録、今後最も期待される日本一のスーパーカルトライクな映画監督である。


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